- フェルメール展―光の天才画家とデルフトの巨匠たち
- 東京都美術館
- 2008年08月16日の旧エントリから転載・改編
6日間の短い帰省ながら,相変わらずの過密日程.中学以降は基本的に新宿中心だったけれども,上野は,家族で出掛ける事の多かった小学校時代からの長いホームタウンだ.この夏は上野にVermeerが来ているとの事で,東京1日目に上野の「フェルメール展―光の天才画家とデルフトの巨匠たち」に行って来た.Vermeerと言われても,日本で知られている「真珠の耳飾の少女」くらいしか思い当らなかった自分.現存するVermeerの作品が世界中で30点あまりという希少な存在である事も今回のVermeer展に因んで初めて知った.そのうちの7点が一挙に来日しているというのだから,この機会は逃せない.
Vermeerの絵画は作風自体が極端に写実的という訳ではなくて,むしろ色遣いに関しては単色からのグラデーションによる鮮やかさが映える感じだったけれども,それでいて下手な写実画よりも生々しい現実感があった.
一枚のさり気ない絵の中にふんだんに組み込まれた物語と伏線.時間をかけて絵を観終わった後に,美しい小説を読み終えた後のような心地良さが残る.こういうのは理屈やウンチクじゃない.多分,そういうVermeerの魅力を上手くとらえた展示法や空間の工夫も一役買っていたのだろうけれども,それにしたって,ここ何年かで観た美術展の中では抜群に良かった.
Vermeer以外に集められたオランダはデルフトにまつわる画家達の絵もことごとく見事というほかことばが見つからない.興味が無いわけではないけれども基本的に宗教画よりも風景画や人物画の方が好きな自分にとっては,パーフェクトに近い美術展だった.
Vermeerの絵の何枚かはドイツとオーストリアにあるから,旅立つ前にメモは控えておこうと思った.明日も東京だ.時間があれば,西洋美術館のCorot展も観て来たい.
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【追記】
2008年12月,欧州のVermeerを見た上で2回目の来場.公開当初とはうってかわって,異常なまでの客入りにゆっくり観る事は出来ず.それでも,来日していた作品達の中で「リュートを調弦する女」はベルリンで観た傑作と並んで今のところVermeerの双璧となっている.再び観る機会が持てて良かった.次はメトロポリタンでの再会を望む.


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