2009/06/12

ゲルマン紀行#05

  • 2008年09月21日の旧エントリから転載・改編
 チューリヒからはドナウ川沿線を上流から下ってウルムへ.ウルムからニュルンベルク,レーゲンスブルクを経てミュンヘンまで.今回は,ウルム,ニュルンベルク,レーゲンスベルクの旅行メモ.例によって細かい教会などは却下.

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【ドナウ川紀行(ドイツ)】★★★★

 物凄く地味な地域.美しいイメージとは裏腹に泥沼のような濁ったドナウ川.川を離れて田舎町を訪れて行くと大きな古城が沢山残っていたりするけれども,残念ながら時間の関係で却下.チューリヒからトゥットリンゲンまで直行し,そこからジグマリンゲンを経てウルムに下る.一時的に雨がやみ,薄暗い,ある意味欧州らしい不気味な森の合間を,ドナウ川に沿って鉄道で切り分けていく風景は趣があった.ドナウ川上流は悪天候の方が雰囲気が出るかも.
 残念ながら,資料が乏しくライン川のように史跡を確認したわけではないが,時折,山の斜面に沿って古城や要塞が残されていたのも良かった.
  • ジグマリンゲン城

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【ウルム(ドイツ)】★★★

 Einsteinの故郷.ただし,1歳の時には家族でミュンヘンに移ってしまったので,Einsteinの生活の残り香はなかった.ほどんど隔離された田舎の集落を想像していたのとは裏腹に,なかなかの都会で生活はしやすそうだったが,旅行客から見たら面白みに欠ける.ただ,街の中心に立つウルム大聖堂はケルンを凌ぐ世界最高の高さの塔を持ち,この街の秩序を頑なに守っているような迫力があった.街自体はEinsteinの故郷である事を売りにしていて,彼方此方でEinsteinグッズがお土産用に並ぶ.欲しい物が沢山あったけれども,先が長いのでやっぱり泣く泣く断念.
  • アインシュタイン生家跡
  • アインシュタイン記念碑
  • ウルム大聖堂
 塔の高さは162mにも及び世界最高.規模的にもケルン大聖堂に次いでドイツでは2番目.ガイドブックでも見逃される地方都市というだけあって日本人観光客は一人もいなかったが,これはこれで見応えがある.懲りずに塔に登るも,やはり高所恐怖症が発動.しかも,ケルンに比べて塔の造りが弱々しく,しかもウルムに着いた頃から雨風が強くなって来たものだから,塔の頂上近くまで上ると異常に鼓動が高まる.それでも何とか頂上まで登り切るも,最早手が柱から離せずカメラを取り出せなかった.
  • ミュンスター広場
  • ウルム博物館
  • 市庁舎
  • アインシュタインの泉
 アインシュタインを象ったモニュメントの噴水.ここで舌を出して写真を撮る予定でいたのだが,思いの外人気の少ない街外れにあり,雨で人通りも無かったので通行人に撮影をお願いする事も出来ずに噴水の写真だけ撮って帰って来た.
  • ウルムメッセ
  • 鵞鳥の塔
  • 鷲の砦
  • ローマ帝国国境城壁
  • 新市庁舎
  • ザンクトヨハン教会
 新市庁舎に近いノイエウルム駅でこの日,夕方から何とメルケル首相の演説会が開催されていた.ただ,メルケルは京都に来たときに観に行っているし,雨でもう気持ち的に疲れ切っていたので演説会には行かずに宿へ.今回の旅で唯一ドミトリーではなく個室のホテルに泊まったのがウルム.
  • メッツガー塔
  • 漁師・職人街
  • 薬剤師庭園

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【アーレン(ドイツ)】★★★

 乗り換えの合間に立ち寄った街.実は,ウルムからレーゲンスブルクに掛けてはローマ帝国の国境城壁が世界遺産に指定されており,その代表的な博物館がこの街にある.ただ,時間の関係でそこまでは見られず.
  • ローマ帝国国境城壁

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【ニュルンベルク(ドイツ)】★★★★★

 街並みという点では,ドイツでもベスト.ローテンブルク程ではない(ローテンブルクには訪れていないので一概に比較出来ないが)にしろ,街の中心部は四方八方を城壁で囲まれており,城壁の内部は古い建築や城が多く残る.区画も昔ながらのもので,乗用車も比較的少なく,いい雰囲気の街だった.街の中心部には大きな教会が幾つも連なっており,宗教的な面での歴史の深さも感じさせる.博物館も充実しており,小さい街ながらもドイツではベルリンに次いで二番手で良かった街.
  • ケーニヒス門
  • 職人広場
  • マリエン門
  • ローレンツ広場
  • 聖ローレンツ教会
  • カタリーネン教会跡
  • ヒュブナーズ門
  • ヴェーダー門
  • フラウエン教会
 聖ローレンツ教会,フラウエン教会,聖ゼーバルドゥス教会はこの街の三大教会.中央広場に面して立つフラウエン教会は,ほぼ等身大の人形を使って人形劇が繰り広げられる巨大からくり時計が組み込まれており,中央広場で催される市場と併せて街のシンボルとなっている.
  • 中央広場
  • 美しの泉
  • 旧市庁舎
  • 市立博物館
  • 聖ゼーバルドゥス教会
 ニュルンベルク最大の教会.大規模な改修中だった.もっとも,ここに限らずどこへ行っても大規模改修中の建物が必ず一つ二つはある.建物保存のためとは言え,旅行者としては残念.
  • マックス門
  • カイザーブルク
 街の要塞.神聖ローマ帝国の皇帝の居城とされた.カイザーブルクに限らず,いわゆる欧州の城のイメージとは違う要塞的な古城も古い街には多く,軍事的な見所も多い.
  • ティアゲルトナー門
  • アルブレヒト・デューラー・ハウス
  • ヴァイスゲルバー小路
 木造伝統的家屋が軒を連ねる美しい通り.語弊があるかも知れないが,京都の東山で言う石塀小路的存在.もっとも,小路といっても自動車がすれ違えるほど道は広く,昼間は太陽も十分に射す明るい通りだった.
  • おもちゃ博物館
  • マックス橋
  • ヘンカーシュテーク
  • ヤコブ教会
  • ヤコブ広場
  • ゲルマン民族国立博物館
 ベルリンのダーレム博物館が世界中の民俗に関するコレクションを揃えていたのに対して,純粋にドイツを中心としたゲルマン民族の歴史を辿るという意味ではドイツ国内最大級.一般的な歴史のみならず,音楽や軍事などの展示も充実しており,見応えがあった.
  • フェルベール門
  • カルトケザー門
  • オペラハウス
 ニュルンベルクも交通の便がいま一つ良くないのと,観光ガイドであまり押していない事が相まってか,日本人を一人も見かけなかった.

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【レーゲンスブルク(ドイツ)】★★★★

 旧市街は世界遺産にも指定されている.確かに美しいけれども,個人的にはニュルンベルクの中心街の方が良かった.要するに,世界遺産で若干とはいえ観光地化されているのが惜しい.ただ,この街を訪れたのは世界遺産の旧市街が目的ではなくて,Keplerを訪ねてのこと.Einstein,Schrödinger,Heisenberg,Pauliという現代物理学の四天王は勿論だが,多分この4人より更に天才だったであろうNewton以前のKeplerを忘れないところが我ながら偉い.残念ながら,Keplerの家は土日のみの見学なので,平日に訪れた自分は中には入れなかった.
  • 新市庁舎
  • 市立歴史博物館
  • シュヴァーネン広場
  • 旧礼拝堂
  • 旧穀物広場
  • 大聖堂
  • 大聖堂広場
  • 旧市庁舎
  • 帝国議会博物館
  • 市庁舎広場
  • ハイド広場
  • 石橋
 12世紀に造られたドイツ最古の石橋でこの街のランドマーク.橋はドナウ川に掛かっており,トゥットリンゲンからウルムまでの黒い森の泥沼の様な気味悪さはすっかり消えて,徐々にSmetana風の美しいドナウの水流へと変わって来たのが分かる.
  • ケプラー記念館
  • ケプラー通り
 記念館の中には入れなかった.Keplerが実際に観測に用いた六分儀なども残っており,土日には解説付きのツアーが開催されているようだったので残念.ただ,この情報は知っていて,中に入れないのを承知で訪れたのだけれど,自分の中で最も尊敬すべき物理学者の足跡をもう少しだけ追いたかった.
  • ドミニコ会修道士教会
  • 聖カシアン教会
  • 聖エメラム広場
  • 聖エメラム教会
  • トゥルン・ウント・タクシス城
  • ローマ帝国国境城壁
 ケプラー記念館のほかにも,歴史博物館やドナウ川の水運に関する博物館には時間的に入れなかったのが残念.ただ,現実的には朝からニュルンベルクを散策した帰りだったので,ニュルンベルクのゲルマン民族国立博物館でかなり頭が疲れ切っていて,このくらいが丁度良かったはず.

 残るはミュンヘン,ザルツブルク,ウィーン.今回まで少なめだった,美術,音楽関係はこの後がオンパレード.ウィーンは量が膨大なので,旅のまとめにはあと2回くらい必要.

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【雑談】

 ウルムで泊まったホテルはペンション的な小さな安いホテル.ユースやホステルが無かったわけではなかったのだけれど,少し遠い場所にあったのと,一泊くらいはホテルに泊まろうと思っていたからホテルに宿泊した.シャワーとトイレは共用だったけれど,ユースに比べれば圧倒的に綺麗で清潔で,オーナーのおばさんとも色々話をして来た.

 宿泊関係では色々驚いた点もあるのだけれど,このウルムで驚いたことには,宿泊の際に名前も住所も身分証明も要らず,泊まりたい旨を話したら何の疑いも無しに鍵を渡してくれたのだった.支払は翌日の朝と来た.
 むしろこちらがたじたじしてしまう.治安がいい訳だ.因みにホテルはウルム大聖堂の隣にあって,部屋の窓からは大聖堂が仰げる.ウルム大聖堂が世界遺産にでもなったら(ポテンシャルとしては十分だと思う),こういうホテルにもマナーの悪いアジアンが大量に押し掛けるのかと思うと,少し不安が残った.

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