今年は本当に映画をたくさん見た.一年分で,これまで人生で観た映画の本数を軽く超えてしまっていると思う.そんな映画たちの中で,印象深かったものを書きとめておこう.客観的な評価は抜きにして,自分の好き嫌いでチョイスをしている.
【Movie of the Year 2009】
ビフォア・サンセット [DVD]
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ワーナー・ホーム・ビデオ (2009-07-22)
売り上げランキング: 1466
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文句なしの2009年第一位.というか,最早いまのところ観たすべての映画の中でも一番好き.「Before Sunrise」の続編なので,前作を観たあとで観て欲しい映画だが,前作よりも脚本のセンス,演出,カメラ,演技などすべての面で更に上をいっている.今年,DVDを買って5回くらいは観た.
旅先で偶然出会った二人が,9年ぶりに再開するストーリー.ラブストーリーであり,ドキュメンタリーであり,ヒューマンドラマであり,様々な観点から魅力をすくい取れる傑作といっていい.
深く考えずにフィーリングだけで観ても物凄く心地いい映画だけれど,細かいところのセンスの良さを見逃してしまうのももったいない.例えば,リアルタイムで進む演出だとか,パリの魅力をグッと凝縮したようなロケーション,陽の光さえ操っているようなカメラワーク,などがそれだ.映画はほぼ二人の会話だけで進んでいくが,その脚本を彩る風景や光は,まるで見知った街を走るマラソンランナーの映像のごとく,全く飽きを感じさせない.
そして,何より光るのは脚本だ.何かテーマがあるわけではなく,9年ぶりに再会した二人が限られた時間の中でするにはあまりに空っぽな会話に見えるのだが,実際のところは物凄くリアルで濃密な脚本が練られている.最初は本音を隠しながらも少しずつ探りを入れていく繊細な駆け引きと,徐々に心を許していく心境の変化が,見事というよりほかない.会話の内容は,感性と知性をふんだんに盛り込んだとてもインテレクチュアルな鋭さを感じさせる.
この映画(前作も含めて)の脚本は,まるで何も知らない普通の人が,先人の発見した人類の叡智にノーヒントで辿り着くような思考の斬新さや感覚の広さを持っている.知識や経験の確認にとどまらず,「この人たちがこういうジャンルで活躍したら面白いだろうな」という芽をたくさん垣間見られる.
この映画,演出や脚本にEthan HawkeとJulie Delpyも参加しているらしい.この二人のセンスには脱帽だ.前作も脚本はとても良かったけれど,こちらは更に洗練されて(ある部分では意図的に怠惰にもなって)より一層味わい深いものになっている.古典的な戯曲の方法を,映画で現代的によみがえらせることに成功した作品.
少し余計な話だが,年明け2月に,オーストリアのウィーンを再訪することになった.ウィーンの名所はある程度散策しつくしているので,余裕があったら,前作「Before Sunrise」のロケ地巡りをしたいなと思っている.
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【Top 10 Movies 2009】
主観でチョイス.今年新たに観た約200本の洋画・邦画の中から10本を選んだ.順番はアルファベット順.客観的な評価を加味したら,もっと別の作品が入る.それこそ,アカデミー作品賞の映画だけで30本以上観ているはずだし.
- Before Sunrise(ビフォア・サンライズ)(1995)
- Before Sunset(ビフォア・サンセット)(2004)
- City Lights(街の灯)(1931)
- Million Dollar Baby(ミリオンダラー・ベイビー)(2004)
- Pulp Fiction(パルプ・フィクション)(1994)
- Running on Empty(旅立ちの時)(1988)
- Taxi Driver(タクシードライバー)(1976)
- The Bridge on the River Kwai(戦場にかける橋)(1957)
- Waltz with Bashir(戦場でワルツを)(2008)
- サマーウォーズ(2009)
邦画では本当なら,「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を入れる予定だったけれど,あえて「サマーウォーズ」にした.「サマーウォーズ」はキャスティングが絶望的なまでにダメだったので客観的に比較したら断然エヴァの方が上だけれど,やっぱりテーマやモチーフを考えたらサマウォの方が温かくていい.
うーん,今ひとつパッとしない.いわゆる名作をあさって来たことを考えれば,ベスト30くらいをチョイスしないと少な過ぎるかもしれない.
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【Worst 3 2009】
邦画ははずれたら物凄いはずれっぷりになるから怖い.洋画の場合(洋楽でもそうだが),めぐりめぐって日本まで届くまでにある程度よくないものがそがれて洗練されるプロセスがあるから,好きじゃなくてもファンがいることに納得のいくものが多いのだ.
アマルフィは,きれいだったけれども,映画にする意図がわからないし,Sarah BrightmanのPVにしかみえない.テレビの特別番組として放送するなら面白かったと思う.
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6 comments:
「タクシー・ドライバー」意外!!
ロバート・デ・二ーロ は大好きで、タクシー・ドライバー~2000年くらいまで、彼の作品はほとんど観ています☆
でもやっぱマフィア役が最高~。
まだ幼い「ジョディー・フォスター」も出ていますよねぇ。
いやぁ,Robert De Niro素晴らしいですよ.今年一番好きになった俳優さんだと思います.「Taxi Driver」ふくめRobert De Niroの映画をまだ全然書いてないのは,先日のナチスみたいなノリでRobert De Niroをまとめてやりたいと思っていたりするからで…….
「Taxi Driver」は役者さんたちの演技ももちろんですが,心を病んだ若者がヒーローにまつりあげられてしまう社会への皮肉的な演出がいいです.
マフィア役って言うと,「God Father Part2」のヴィトですか?こちらもいいですね(God Fatherはもう何年も前に観てました).ただ,あそこまで万人から絶賛されるのがちょっと分からない部分もありますが.
私はダントツで「ワンス・ア・ポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のヌードルス役。もう首を傾けてしゃべるシーンなんか、クラクラきますね。クセでしょうね。家にあるので何度も観て惚れなおします。
この役。いつだってトップを走れる男なのに、いつも二番手にいる。そういうのがいいですね。この人自身もそんな人だと思います。ここで少し書きますが、「セルジオ・レオーネ」はそういう意味で、すごく役者さんを生かせる名監督だったと思うんです。
あと、アンタッチャブルの「アル・カポネ」役とか、「グッド・フェローズ」もよかった。正直「ゴッド・ファーザー」は忘れました。
意外なところでは、「エンゼル・ハート」の悪魔役とか、「ニューヨーク・ニューヨーク」もよかった。「タクシー・ドライバー」はチョット忘れかけていますので、見直しますか☆
ただ最近のもの(歳を取ってきてからのもの)はまったく観てないんです。40歳前後が最高かな・・。今の「ブラピ」とか、似た年齢だけど目じゃないです。
そして、誕生日がイッショなのが、変な自慢です。(笑)
特集かなり楽しみですねぇ☆
「ワンス・ア・ポン・ア・タイム・イン・アメリカ」はまだ観てませんでした.Sergio Leone監督の作品は,時代順に観ているところで,いま「ウエスタン」まで観たところで止まってます.
Robert De Niroの出演作は,こちらはむしろ最近のものがまだ多いかも.ここで挙げられた中では「アンタッチャブル」しか観てないですね.まだまだこれからです……!
「タクシードライバー」以外なら「レナードの朝」が良かったです.ブラピはそんなに演技がいいとも思えないので同感です……キャラクターとしては好きですが,Robert De Niroとは格が違うように思います.
ビフォア・サンライズとビフォア・サンセットみたよ!ほんとに戯曲ですね、それでいてゆったりとした映画の良さもある。台詞もすごくセンスいいし、この二作をまとめて舞台用の脚本に書き起こしたいくらいです。
「Before Sunrise」と「Before Sunset」は演劇楽しめる人ならそれだけで好きになれる作品だと思う.
この前は観にいけなくてごめん!脚本も自分で書くのか!?そっちの業界にすすまないのが悔やまれます.
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