ワルキューレ プレミアム・エディション [DVD]
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ポニーキャニオン (2009-07-24)
売り上げランキング: 1430
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ナチスドイツのHitler暗殺計画ワルキューレ作戦を描いた映画.春の公開初日に観に行った.ナチス関係の映画をわりと観ている気がするのは,ふるくはEinsteinの影響だ.Einsteinは,ナチスやユダヤ無しでは語れないので.
周知の史実として失敗という結末はわかっている以上,失敗に至るプロセスをスリリングに魅せるとか,作戦にかかわる人物たちの人間模様やプライベートに光を当てるとか,そういうところにオリジナリティが活きてくると思うのだけれど,どちらかというと淡々と出来事を追っていくだけにとどまってしまっていたのは残念.作戦にまつわる細かい描写も,文献等でちょっと調べれば載っているような内容だったので,予習までして観に行った自分にはやや肩透かし.逆に,予備知識なしで観るにはややわかりづらいかも知れない.
映画の中で唯一プライベートが描かれる主人公Stauffenberg大佐も,作戦に向かう心境とかモチベーションみたいなものが今ひとつ弱くて,代わりに根拠のない自信やリーダーとしての器の小ささばかりが目立ってしまう.また,ドイツで教えられる歴史では,Stauffenbergは気さくで明るい人物だったとされているらしいので,本作での彼の寡黙で堅実な人物像は,アメリカ人による脚色の一つといっていい.多分,「ドイツ人は真面目」という一般的な偏見がそうさせているのだけれど,ところどころに見られるお粗末な展開は,この映画での彼の人物像とは微妙にフィットしないようにも見える.
同じHitler暗殺というモチーフでいえば,展開に難はあるとはいえ,Tarantinoの「Inglourious Basterds」の方が遥かに惹きつけるものが多くて面白い.
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さて,Hitler暗殺未遂は一説によると40件とか50件とか起こっていたらしいのだけれど,そのモチベーションの在処は,案外,誤解されているんじゃないかと思う.当時,迫害を受けていたユダヤ人たちに報復としての暗殺を企てる余力があったとはちょっと思えないし,かといってナチス体制そのものに不満分子が多数いたようにも(表向きは)見えてこない.
結局,戦局が不利になって弱気になったりとか,敗戦をいち早く悟って自分たちの助かる道を選んだとか,そういうネガティブなモチベーションが支配的なんじゃないかと疑ってしまう.つまり,ナチスの主義や体制に対する反乱ではなく,政局に対する反乱だったのではないかというわけだ.
実際,この映画もそういうニュアンスはにおわせていると思うし,実際,だとすればHitler暗殺の首謀者たちを英雄視するというのもちょっと違うんじゃないかと思う.
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