- Österreichische Galerie Belvedere(オーストリア・ギャラリー)
- Wien / Austria
オーストリアはウィーンのベルヴェデーレ宮殿上宮にあるオーストリア・ギャラリー(19世紀・20世紀美術館).一昨年ウィーンに滞在していたときにも行っている美術館ではあるが,このときはKlimtやSchieleについてあまり予備知識もなく,時間の関係でほとんど流し見しただけだったので,今回はじっくり時間をかけて散策.Klimtの作品も(一番有名な「接吻」ではなく特に「ユディットⅠ」の方が)良かったのだが,やっぱり衝撃的だったのはEgon Schieleの作品群.構図,彩色,モチーフ.どれをとっても斬新過ぎる.現代アートの先駆けでもありながら,自由奔放ではなくあくまで正攻法.しかし,彼の絵の持つ迫力と主張は,小説を読むように伝わってくるのだ.
KlimtとSchieleに代表されるウィーンの芸術派は,「世紀末ウィーン」として知られる.その特徴の一つには,男性器と女性器を露骨にモチーフとして描く,というのがある.これは芸術界における自由への挑戦でもあったはずなのだけれど,それまで絵画を通じて見えていなかったものを見せた結果,最早,性器が生(≠性)の象徴として存在感を見せ始める.
Klimtの絵がヌードをエロティックに描いているのに対して,Schieleの絵はヌードでもまるでエロティックさを感じさせない.ここがSchieleの圧倒的な魅力だと思う.エロスを感じさせない性は何か,それは生だ.人間の紡がれた生命の連鎖すら感じさせるSchieleの圧倒的な迫力に魅せられる.
昨年,世界的に大ヒットした『ブラックスワン』.未知の事象の予測は出来ないが,一度知られてしまえばなんでもない普遍的な事象の一つになってしまう.Schieleの作品群には,「世紀末ウィーン」という革命をただの現代アートの一つになり下がらせない圧倒的な生命力があった.


2 comments:
「生シーレ」観たんですね!羨ましいにも程があります☆
この絵のタイトルは・・。「家族」?
ひょっとして、モデルは「ヴァリ」じゃなくて、結婚した奥さんですよねぇ・・。
そうです,「家族」です.モデルも奥さんです.奥さんが妊娠したことで描いた絵だそうですが,この絵を描いている最中,夫婦そろってスペイン風邪で亡くなってしまったので,子どもも世に生まれてくることはなく,この絵も未完ということになっています.
生Schieleは一昨年にも沢山見ていたはずですが,当時はSchieleにあまり思い入れがあったわけでもなく,また結構忙しい旅をしていたので一つ一つの美術館をじっくり回れなかったので,今回はSchieleを中心にじっくり楽しんで来ました.
Schieleの世界最大のコレクションを誇る「レオポルト・ミュージアム」では日程の不運で通常の半分くらいのコレクションしか観られなかったのがとても残念でした.
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