- Leopold Museum(レオポルト・ミュージアム)
- Wien / Austria
世界最多のEgon Schieleコレクションを誇るレオポルト・ミュージアムは,Museums Quartierと呼ばれるウィーンの美術館群施設の一角にある.前回も冷やかし程度には観ている美術館ではあるが,今回のウィーン来訪ではEgon Schieleを目玉においていたので,この美術館でじっくり時間をかけるつもりでいた.「鬼灯の実のある自画像」はじめ,Egon Schieleの著名な作品群はほとんど全てこの美術館に集結していると言っていい.この「鬼灯の実のある自画像」は一昨年にも観ているのだが,素通り程度に観た作品なので,今度はそのタッチや色遣いを,鮮明に脳裏に焼き付けて帰るつもりでいた.
ところが,現実は非情なもので,レオポルト・ミュージアムの常設展示されているSchieleの作品群は,半分ほどしか観られなかったのだ.というのも,自分が訪れた翌々週から同じ美術館でSchieleの特別展が予定されていて,その企画展の準備で持ち出されてしまっていたためだ.外に搬出されているならまだしも,いまいる美術館の中にあってなお“準備中”であるがゆえに観られない悲劇!
係員の人数人と交渉(この旅で一番ドイツ語力を発揮した)して,準備の終わっているフロアだけ特別に見せて貰えた.残念ながら「鬼灯の実のある自画像」を含むSchieleの名画のうち数枚は観られなかったが,代わりに普段はなかなか観られないSchieleのデッサン画を100枚近く観ることが出来た.日本ではなかなかこうもいかない.Schieleのセンスはずば抜けている.不安定さすら感じさせる線がつくりあげる圧倒的な存在感.モチーフ,構図,色遣い,そのすべてが独創的で革命的.正直,Klimtの比じゃないと思った.
もちろん,特別展に借り出されていないSchieleの作品群はすべて観ることが出来たので,それらはじっくりじっくり時間をかけて観てきた.ほかの美術館を見て回る時間を考えたら,これくらいの量でちょうど良かったかもしれない.Schiele以外にも,KlimtやKokoschkaなど見どころは多い.特にKlimtに関しては,いわゆるKlimtの作風からは想像できないとある少女の肖像画がとてつもないインパクトを感じさせた.非常に写実的で,やわらかく,温かい一枚.こういう絵を描ける人がなお,Beethoven Friezeのような奇抜な作品を残したところに,Klimtの真価が見てとれるように思う.PicassoにしてもModiglianiにしても,初期の一般的な作品群があるからこそ光る個性があるのだ.
ともあれ,期待していた作品をすべて観られなかった代わりに,普段はお目にかかれないデッサン画を沢山見られたので差し引きプラスといったところ.最後にミュージアムショップでSchieleの小さな画集を買って帰ってきた.


3 comments:
取り敢えず,ウィーンの美術館でめぼしいところはこれくらいでしょうか.残りは建築系だったり現代美術館だったりする上に,資料を全部実家に送ってしまったのでまた気が向いたときに.
続いてドレスデンのログだけ残しておきます.
こちらの記事、何度も観に来てるのですが、羨ましすぎてコメントのしようがありません。(笑)
普段勉強していたことが生かされて、それで貴重なシーレのデッサン画をみられて。。
とってもよい旅でしたね。この情熱を仕事にも存分生かしてくださいね☆
ウィーンの目玉はやっぱりKlimtよりSchieleです.Schieleのデッサン画は,知られている名作以上にとてもインパクトがありました.
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