- Vermeer. Die Malkunst.(フェルメール「絵画芸術」展)
- Kunsthistorisches Museum(ウィーン美術史博物館)
- Wien / Austria
とりあえずウィーン入りしてこの美術展のポスターを見つけたときの興奮ぶりは尋常ではなかった.実はウィーンの少し前に訪れていたハンガリーのブダペストで,da Vinciの「白貂を抱く貴婦人」がほんの1週間前まで来ていたことを知り,物凄く悔しい思いをしたばかりだった.「白貂を抱く貴婦人」は今まで自分の観た絵画の中でVermeerも抜いて断トツの一枚.この後訪れるクラクフのチャルトリスキ美術館に収蔵されているのだが,チャルトリスキは冬期休業なので,残念ながらこの旅で再会することは出来ないと思っていたものだ.
ウィーンでのVermeer展は,その無念を晴らす絶好の機会.あわよくば,まだ観ていない作品が一枚でもウィーンに来ていたらと期待を膨らませるのだった.
ところが,世の中それ程上手いわけにはいかず,この美術展はもともと美術史博物館に所蔵されているVermeerの「絵画芸術」一枚を徹底的に分析するというもの.「絵画芸術」は一昨年既に観ているので,初見のVermeerは結局ドレスデンまでおあずけとなったわけだ.
ただ,この企画展そのものはとても面白いものだった.日本ではこういう類の美術展を観た記憶が無い.たった一枚の絵を,幾何学的・建築学的に研究し,Vermeerがどのような手法でこの絵を描いていたかを検証する.焦点の位置と幾何的整合性から,レプリカの部屋の中にVermeerの視点とモデルの位置まで忠実に再現するこだわりっぷり.辛うじてドイツ語も図面も読める自分には,新鮮な面白さがあった.


0 comments:
コメントを投稿