2010/07/23

シャガール―ロシア・アヴァンギャルドとの出会い

 ……藝大いい…….大学にブランドを求めたくは無いけれど,やっぱり格が違うなと思うのは東京藝大.附属美術館に入るのは今回で二回目だが,やっぱりいい.日本で唯一,海外の大学っぽい空気が張り詰めている気がする.

 そんな藝大の美術館で開催された「シャガール展」.今までChagallの作品を生で観る機会というのは意外と少なかったことに気付いて行って来た.Chagallのイメージはキュビズムに似たところがあったけれども,実際に観てみるとやっぱりそうで,人間も動物も彼の特徴的な描き方があった.その画風が,年代とともに着実に変わっていく様子は面白かったし,美術展としての魅せ方もとてもいい.
 ただ個人的にはChagallの幾何的な作風は予想通り好きとも嫌いともならなくて,惹かれたのはむしろ色使いの方だった.かなり原色に近い色を多用しつつも,色を連続的にも離散的にも使う感じ.彼の絵には,連続と離散が共存しているような柔らかさと固さがあって,それはどちらかというと形ではなくて色によるところが大きいように感じられた.
 あとは,彼は宗教画は描かないものの,故郷ロシアへの愛着や,ユダヤ人としての迫害の経験がところどころに垣間見られるところも,いい意味で面白かった.

 最後に,余談ではあるけれども,Chagallの絵に登場する動物たちを見ていて,映画「魔女の宅急便」に登場するウルスラの絵は,間違いなくChagallにインスピレーションを受けたものだと確信した.そんなことを思ったら久々に魔女宅を観たくなった.

4 comments:

yuka さんのコメント...

真夏の昼の上野公園を横断、一筋間違えて歩き倒し、やっとたどり着いた藝大美術館では、熱中症になりかけてすでにフラフラでした。

私が小学生の頃、昭和40年代にシャガールが流行ってて、当時は子どもながら彼の独特の色彩や登場する牛たちに魅了されていました。

このシャガールは今回、関西では開催されず、(東京と福岡のみ)メインにして来たつもりでしたが、作品数の少ないことに驚き。。(えええ??って感じで。) けれど、「家族の顕現」を観て、来てよかったと感じました。

あと、「イカルスの墜落」は芸術家には珍しい?(失礼)シャガールの「謙虚さ」を感じました。あんな大きな絵だとは・・。こちらも実物が観れてよかったです♪

Lune さんのコメント...

 「魔笛」の美術デッサンが多かったので,相対的に少なく感じましたね.「魔笛」の実際の舞台美術が展示されていたら,それはそれでもう少しボリュームがあったかも知れません.

 自分はというと一番よかったのは「日曜日」です.明るいのに重くて深い黄色の色彩が好きです.

 東京ではこの秋からまた惹かれる美術展が目白押しで,今のところ気になっているものはというと,
・上村松園展@東京国立近代美術館
・フランダースの光@bunkamura
・ドガ展@横浜美術館
・ゴッホ展@国立新美術館
・ラグーザと荻原碌山@藝大
……etc.といったところ.演劇も相当見たいのがたまってるんですよね…….財布がもたない…….もしお仕事等で東京にお越しの際にはまた楽しんでって下さい♪ぜひ一声おかけ下さいませ.

yuka さんのコメント...

松園来ますねぇ。東京のあとに京都ででも☆「焔」が観たくて、観たくて。。(あの感性は女性でしか描けませんものね。)

東京中心で、涙がでるほど悔しい(笑)ですが、時間が作れる限り、出向こうと思っています。またよろしくね。

娘が教育学部の美術系で受験することになりました。お互い忙しい時ですが、ブログも放置して、残り少ない時間を母娘で楽しんでいます。今は絵の話題を共有し合えるのがほんと幸せ。

卓クンもがんばってくださいね。こちらのブログ、とってもいいですよ。

Lune さんのコメント...

 松園,京都にも行かれるのですね.最近では地方巡業のスケジュールをチェックする習慣がすっかりなくなってしまいました.企画展じゃなくて小さな美術館や博物館の一般展示を観に,久々に京都に帰りたいものです.

 美術系,いいですね.羨ましい限りです.人生に「○○だったら」は禁物なのでしょうが,それでも,いま大学受験をやり直せるとしたら,自分は藝大の建築科に挑戦するのもいいななんて思います(笑).美術系はというと就職に不利だのなんだのと言われがちですが,個人的には,高々そんな程度のことで夢半ばで終わるなんてあまりにももったいなく見えてしまいます.

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