イタリアはナポリのカポディモンテ美術館のコレクションを集めた美術展.美術館の名前もこの企画展で初めて聞いたし,特に見たい作品があったわけでもないし,特によく知っていた画家の絵があったわけでもないのだけれど,たまたま通りがかったついでに寄って来た.何も知らない美術展にこそ,思わぬ発見はつきものだ.しかし結局,発掘,といった感じの自分好みの絵はあまり無かった.美術は理屈ではないと思うものの,考えられる最大の理由は,宗教的・歴史的背景だと思う.
17世紀までのイタリアの地方絵画が大多数なので,トレント公会議の影響でモチーフや表現が大きく制限されている模様.お陰で,いまひとつダイナミクスに欠けたり,オリジナリティに欠けたり,といった印象.唯一印象に残ったのは,El Grecoの「燃え木でロウソクを灯す少年」.光の使い方と,皮膚のタッチがとても荒々しくて良かった.光と闇,というコントラストは,描き方によって本当に印象が変わるものだと思う.
それ以外では,あまりインスピレーション(というのはおこがましいが)は感じず仕舞い.最近観た美術展の中では,自分としては不発の部類.休日にもかかわらずあまり人も多くなかったので(それでも関西の企画展よりは断然にぎわっている),ゆっくり楽しむにはいいかも知れない.


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