2010/07/18

Stand by Me (1986)

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2007-05-30)
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 Stephen King原作『Different Seasons』の短編,『The Body』を映画化した名作中の名作.昨年まで,自分の好きな映画ナンバーワンに輝き続けていた映画だ.余談になるけれども,この『Different Seasons』の中にはあの名作「The Shawshank Redemption(ショーシャンクの空に)」も収録されていて,まさにシネマ業界では必読の原作と言っていい.自分も,この短編集だけは原作も邦訳も両方読んだ.

 舞台は50年代のオレゴン.家庭を背景にそれぞれ心に影を抱えていている4人の少年達(Vernはそうでもないか)の,短くて永い友情と,著しい成長と,卓抜した才能を描いた物語.物語を担う少年達の表情,しぐさ,その全てが自然でいて,情熱的で,率直で美しい.中でも別格に輝くのは,Wil WheatonとRiver Phoenixの二人だ.この二人の圧倒的な存在感と演技力が随所で光る作品でもある.時代を感じる風景と音楽に合わせ,少年達が描き,奏でる物語の何と美しいことか!

 そんな中でも,自分が強く感じるこの映画の魅力は,二つだ.

 一つは,少年達の見方や感じ方.
 4人の境遇はそれぞれ違っていて,それぞれが環境や家庭に埋没してしまいそうになるけれど,それぞれ違った個性や才能を持っている.大人達はそれらを見抜けなかったり見過ごしてしまったりする中で,少年達は深くを理解し,多くを考える.背の高さが違うように,声の質が違うように,大人と子どもでは見える景色も感じるものも違う.このことは我々が大人になって初めて知ることであり,やがて忘れていくことでもある.
 この映画を初めて観たのは幼稚園児のときで,こんなことを思ったのは小学生くらいのときだと思う.昔からこんなことを感じていたから,親や大人の言うことは(従う従わないは別としても)もちろんよく聞いていたけれど,友達の言葉にも昔から耳を傾けていたと思う.今思い返しても,友達の言葉は的確で,本質的だったと思う場面は多々あるし,今は連絡すら取っていない友人達の言葉を思い返しても,熱いものが込み上げてくる気がする.

 もう一つは,友情のかたち.
 この物語でリアルなのは,友情は続いても4人の交友関係が恒久的に続いているわけではないところ.元々,4人全員に特別な共通項や結びつきがあったわけでもなくて,GordieとChris以外は割とただ集まっていただけのようにも見える.にも関わらず,小説を書くGordieがこの友情を人生最高のものとして描くのはなぜか.一つには,友情がそれだけ偶発的なものであるからだと思う.一期一会,という言葉は好きではないが,少なくともどの出逢いも確実に偶然の上にあって,そこに必然性なんて何一つ存在しないのだ.そして一つには,彼らが共有した時間が,少年時代だったからだ.最も多感で,純粋なこの少年時代を共有したということがこの友情が終わらない一番の理由のように見える.

 前者は少年時代に,後者は大人になって気付きたいことだ,と個人的に思う.

 自分の少年時代はどうだったか.自分にとっての少年時代は,小中高の合わせて10年分くらいあったようなものなので,思い出される友人たちは何百といるが,今ここで思い出す誰しもに,少なくとも自分の側からは変わらない友情を抱き続けている.彼らと同じ時代に生まれ,同じ時間を共有出来たことを,自分もまた誇りに思う.

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