2010/11/03

第42回 日展

 第42回日本美術展覧会.先日,六本木でゴッホ展と併せて行って来た.台風の中ということもあって,来客数は多くなく,快適に観て回れた.9月の二科展と比べて作品数も少なめで,体力的にも余裕あり.

 さて,こちらの日展.
 二科展のときには,平均的にはあまり好みの作品が無く,ときどきパルスのように好みの作品がある,といった感じだったけれど,こちらの日展は正直,ほとんど外れが無かったといっていい.特に,洋画部門ではどの作品も一枚一枚じっくり時間をかけてみたいと思うような作品ばかりだった.ゴッホ展よりも遥かにインスピレーションを刺激される展覧会だ.

 いい作品が多過ぎて絵葉書には収まりきらないので,図録を買って帰ろうとしたら,図録に掲載されているのは審査員や会員の作品と,特別賞の受賞作品のみ.一般の入選作品は掲載されていない.一般の入選作品こそ手元に残しておきたいものが多かったので,あまりに残念だった.絵葉書になっている作品も多くはなく(よく分からないのだけれど絵葉書も書いた本人が基本的には実費で作成するもののよう),あまりに多くの一期一会となってしまった.

 現代だけにモダンアート,という先入観がはびこっているけれども,今の世も,古典的な日本画,洋画の手法を踏襲して,感性を絵に注ぐ人たちがいる.そういった人達の多くは後世に名を残すわけでもないだろうし,実際,過去の日本人画家たちでさえ世に広く名前を知られている人は少ない.やっぱり,展覧会の絵は一期一会だ.
 だからこそ,身近でもある.絵を描いたり観たりすることは,日常の一ページとしてごくごく自然にそこにあるもので,それは丁度,旅先で出逢った人から知らない話を聞いたり,新たな知見を与えられたりするのに似て,普段見逃しているものに気付かせてくれもすると思う.

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